Deloitteの金融サービス産業ブロックチェーン部門の責任者Linda Pawczuk氏




 

Pawczuk氏は、世界最大の会計事務所Deloitteの金融サービスにおけるブロックチェーン部門の責任者を務める人物です。また、同社の保険部門に在籍中に「Institutes RiskBlock Alliance」というブロックチェーン・コンソーシアムを結成しました。2018年12月のメディア取材時に、ブロックチェーン技術に関する見解を示しました。

ブロックチェーンに対するLinda Pawczuk氏の見解

・オープンとクローズド両者のハイブリッドのブロックチェーンプラットフォームが必要
・ステーブルコインへの参入は時期尚早
・誇張がいらぬ混乱を引き起こしている

オープンとクローズド両者のハイブリッドのブロックチェーンプラットフォームが必要

Pawczuk氏によると、ブロックチェーンコンサルティングを提供するDeloitteでは、開かれたブロックチェーンプラットフォームより、許可制の閉じられたブロックチェーンプラットフォームについての案件の方が多いとのことです。しかし、Pawczuk氏はいずれはその両方を統合したハイブリッドなブロックチェーンプラットフォームが必要になると見ています。Pawczuk氏は自動車保険を例に挙げ、交通事故で加害者と被害者が違う種類のブロックチェーンによる保険に加入していた場合、両者のシステムの連携が取れずに問題が起きてしまうと語り、それを解決するにはハイブリッドタイプが必要と語りました。

ステーブルコインへの参入は時期尚早

また、Pawczuk氏は最近高い関心を集めているステーブルコインについて、Deloitteがそのプロジェクトを開始するのは時期尚早だとの意見を示しました。ステーブルコインに対してまだ当局の規制が明確になっておらず、新しいテクノロジーということでいろいろ把握しなければならないこともあるため、監査役としては当局に従うとしています。ただ、Deloitteはすでにカストディサービスの組織統制(System and Organization Controls:SOC)の監査を始めているとされているため、同社もステーブルコインの規制が整えばすぐにでも参入する可能性が高いです。

誇張がいらぬ混乱を引き起こしている

さらに、Pawczuk氏は、仮想通貨の不正使用やアメリカ証券取引委員会(SEC)のICOに対する取り締まり強化などの影響を挙げ、ブロックチェーン技術に不安感を抱くクライアントもいることを認めています。しかし、その不安は誇張が引き起こしているものだと語りました。