Decredはどのような仮想通貨か?

Decredとは?

Decredは2016年2月公開の仮想通貨で、単位は「DCR」を使っています。独自のシステムを搭載していることから、公開当初から高い注目を集めており、価値も高いレベルで推移しています。 

この記事では、Decredの3つの特徴について紹介したいと思います。

Decredの3つの特徴
  • 2つのシステムのハイブリッド
  • 他の仮想通貨とのやり取り
  • 多機能を実装

2つのシステムのハイブリッド

Decredは、コンセンサスアルゴリズムとして、2つのシステムを採用しています。

コンセンサスアルゴリズムは、正当な通貨のやり取りに欠かせない合意方法のことですが、通常は「PoW(Proof of Work)」か「PoS(Proof of Stake)」のどちらかを選択することになっています。

Decredでは、この2つのシステムをハイブリッドしており、PoSの投票システムを利用して、ユーザーの総意で運営方針を決めるようにしています。Decredのユーザーの意見が運営者に届くので、公平性を保てるというメリットがあります。

他の仮想通貨とのやり取り

Decredでは、アトミックスワップという新しい考え方が導入されています。

これは、Decredのブロックチェーンで、Decredではない仮想通貨で他人と直接通貨のやり取りができるシステムです。仮想通貨は、その通貨ごとに取引する必要があり、たとえば間に取引所をはさまないと異なる通貨のやり取りはできませんでした。Decredでは、アトミックスワップによって直接取引ができるようにしています。

アトミックスワップとは?
アトミックスワップ(Atomic swaps, Atomic cross-chain trading)とは、信頼できる第三者を必要とせずにある仮想通貨を他の仮想通貨に交換できる技術です。

例えば、アリスは持っている5BTCを100LTCに交換したいと思っています。一方、ボブは100LTCを5BTCに交換したいと思っています。このような状況のとき、アトミックスワップを使うことにより、アリスとボブは安全に互いのコインを交換することができるのです。

【図解】アトミックスワップのすべて。その仕組みとメリットと問題点

多機能な実装

年を追うごとに仮想通貨に求められる機能も増えています。

たとえば、イーサリアムに搭載されているスマートコントラクト。通貨のやり取りに契約そものを織り込むというシステムで、Decredでも導入されています。また、ライトニングネットワークという技術も、送金の即応性や手数料の低価格化で重要ですが、これもDecredではすでに実装されています。

Decredの将来性

Decredはすでに、スマートコントラクトやライトニングネットワークなどの機能を実装していますが、今後は資金の分散管理やユーザーの個人情報管理の強化などを開発の計画にしています。

送金スピードの向上や手数料の低価格化、その2つを実現するためのスケーラビリティの問題への対策などが実現することが推測されています。ユーザー同士が運営に参画できるシステムでもあり、今後の発展が期待されています。公平性と安定性が高レベルで実現されていると言われており、将来性は充分にあると言っていいでしょう。

Decredは懸念点を解消して発展するか?


運営方針の公平性をうたうDecred。

一方で、投票システムによる投票は、開発者とユーザーとの意見が対立した場合に開発が滞る恐れがあるともいえます。
しかし、2017年からは価格も上昇傾向で、将来性もある仮想通貨と言えます。今後、重要機能の実装も控えているため、今後の動向に注目です。