CloudMinds Technology Inc. とソフトバンクがブロックチェーンを活用した相互認証サービスを開発

この記事のポイント

・ブロックチェーンの安全性 ・高い秘匿性 ・新たな認証方法の導入

インターネットを利用したさまざまなサービスが提供されている昨今、サービス利用者にとって不安材料になっているのがセキュリティーの確保です。DDOS攻撃によるIDとパスワードの漏洩、不正アクセスによるクレジットカード情報の盗難など、世界的に不正アクセスなどの被害が後を絶ちません。このような中注目されているのが秘匿性と安全性の高いブロックチェーン技術の活用です。

ブロックチェーンを利用した秘匿性の確保

ブロックチェーン技術は仮想通貨の浸透とともに世界中に知れ渡っています。ブロックチェーンは仮想通貨だけにとどまらず、さまざまな情報のやり取りにおいても効果を発揮します。すべての取引が記録され、しかもハイレベルな暗号化技術により、第三者にやり取りがみられてしまうといった問題を解消してくれます。このほどソフトバンクとの協力を発表したCloudMinds Technology Inc. はブロックチェーン技術を活用した認証技術の開発を行っています。

デバイス認証の安全性を高める

CloudMinds Technology Inc. (本社:米国カリフォルニア州、CEO:ビル・ファン)がソフトバンクと共同で開発を目指しているのが、共通のID管理プラットフォームです。ID管理と認証にブロックチェーンを活用することで、世界中で共通のID管理が行えるようになります。ブロックチェーン技術を活用しなければ、グローバルで共通のIDを管理するというのは到底できないことですから、今回の提携は大きな意味を持っています。加えてID管理プラットフォームを活用することで、世界中のデバイス同士で相互認証が可能になります。

高い秘匿性

しかもブロックチェーン技術は高い秘匿性が有ります。すべてのやり取りが暗号化されるため、ID認証の過程においても、第三者に盗まれるといった心配が少なくなります。もちろん可能性はゼロとは言えませんから、より高いセキュリティーシステムを構築する必要があります。そこで今回同社が開発したPermissioned Chain(CMPC)技術が効果を発揮します。

新たな認証方法

認証方法はビットコインが利用するPOW方式(コンセンサスアルゴリズム)ではなく、LPOWを採用しているため、被攻撃脆弱性が極めて小さくなっています。POWには51%の被攻撃脆弱性が有りますから、セキュリティー面での安心感が格段に異なります。この技術の採用により、いわゆるデバイス認証も安全かつ確実に行われるようになり、情報のやり取りがよりスムーズに行われるようになります。