BTC.TOPの創設者Jiang Zhuo’er氏の受難

 

ビットコインの価値が下がり続けている現在であっても、ビットコインのマイニングは多くの投資家や企業の興味の対象となっています。マイニングによって莫大な金額のビットコインが発掘されることになっているからです。とはいえ、マイニング業者を取り巻く環境は年々厳しくなっています。その例が中国の大手マイニング企業BTC.TOPの創設者であるJiang Zhuo’er氏です。

・Jiang Zhuo’er氏はBTC.TOPの創設者
・Jiang Zhuo’er氏は海外への脱出を検討
・Bitcoinから派生する仮想通貨の増加も逆風に

Jiang Zhuo’er氏はBTC.TOPの創設者

Jiang Zhuo’er氏は中国にある大手マイニング企業BTC.TOPの創設者として有名です。BTC.TOPは世界で第4位のマインニング企業であり、世界の12.4%のシェアを誇っています。かなりの量のマイニングを行っているわけですが、中国国内のマイニング企業はBTC.TOP以外にもAntPool、BTC.com、ViaBTCという上位3位に入っている企業があり、それぞれがBTC.TOPよりも高いシェアを誇っているため、BTC.TOP自体はやや押されている感が否めません。この上位4位までのマイニング企業で世界の6割以上のマイニングが行われているため、中国がほとんどのマイニングを行っている状態です。

Jiang Zhuo’er氏は海外への脱出を検討

マイニングの大部分を中国企業が行っている中で、中国政府が電力制限によってマイニングを阻止する可能性があることが報道されました。中国は仮想通貨に対して厳しい姿勢を示しており、Jiang Zhuo’er氏のような投資家やマイニング企業は警戒しています。Jiang Zhuo’er氏は実際に中国政府がさらなる規制を課した場合に備えてコスト面でメリットのあるカナダに企業を移す計画があることを明らかにしました。Jiang Zhuo’er氏だけでなく上位3位に入っているマイニング企業の経営陣も海外への移動を検討しています。

Bitcoinから派生する仮想通貨の増加も逆風に

マイニングはBitcoinを対象に行われますが、Bitcoinから派生している仮想通貨の存在もマイニング企業にとっては悩みの種です。Bitcoin以外に似たような仮想通貨が現れればBitcoinの価値が下がることが懸念されます。Bitcoinから派生した仮想通貨はこれまでBitcoinCashだけでしたが、BitcoinGoldという仮想通貨も誕生しました。さらに半減期と呼ばれる報酬として与えられるBitcoinが半減していく現象も相まって、マイニング業者を取り巻く環境は厳しい状態が続きそうです。