スマートフォンメーカーのブラックベリーがブロックチェーン技術を応用した医療用プラットフォーム開発を開始

この記事のポイント

・ブラックベリーがブロックチェーンを基盤にした医療分野のプラットフォームを立ち上げ
・安全なブロックチェーン基盤のエコシステム開発を目指す。
・大手スマートフォンメーカーがブロックチェーン・仮想通貨業界への参入増加

2018年10月4日、大手スマートフォンメーカーBlackBerryがブロックチェーン技術を活用して、医療用のプラットフォーム開発することを発表しました。

BlackBerryは携帯電話の先駆け企業として知られ、かつては世界第2位のシェアを誇っていました。小型キーボードを搭載した独特の端末デザインが有名で、バラク・オバマ氏が、大統領選挙の頃からBlackBerryの端末を愛用していたことでも知られています。その後、スマートフォン市場においてiPhoneが台頭するとBlackBerryは苦戦を強いられてそのシェアを落とし、過去には携帯電話市場において50%を誇ったシェアを、2018年現在では0.1%までに減少させています。

ブロックチェーン業界にスマートフォンメーカーが相次いで参入

今回の発表ではBlackBerryは、医療データサービスを運営するONEBIOと提携、患者をはじめとする病院内の情報を安全に保管できるサービスを提供すると謳っています。BlackBerryは自社の”carrier-grade network operation center” (NOC)によってグローバルエコシステムに超高度のセキュリティを保つことが可能であるとしています。データの管理は、生体認証と個別認証によるセキュリティを通して行います。BlackBerryは、同社が展開していく医療用プラットフォームの提携先として、Shireと契約。Shireは非常に稀な未診断疾患の患者である子供たちのために、一刻も早い病院と治療法の研究開発と、診断の提供を行っています。

BlackBerry以外のスマートフォンメーカーも、ブロックチェーンと仮想通貨の業界への参入が相次いでいます。最近ではNokia(ノキア)がブロックチェーンのデータプラットフォームであるStreamerおよびソフトウェア会社OSIsoft社と提携して、個人情報監視用のサービスを構築しています。また、HTCは従来のハードウェアやソフトウェアウォレットに代わって、プライベートキーを保管できるサービスを提供することを目指しているということです。

仮想通貨市場が、スマートフォン上のプラットフォームを通じ、大きく展開していく可能性に視線が注がれています。