世界屈指のマイニング企業Bitmainの影響力が拡大している

Bitcoinを手に入れる方法としては取引のほかに、マイニングという方法があります。

マイニングは成功すれば設備代や電気代以外は無償でBitcoinを手に入れることができるため、今では世界の多くの企業が莫大な電気代と高性能のコンピュータを使ってマイニングをしています。

もしマイニングに興味があるのなら、数多くの企業の中でも「Bitmain」という会社には注目しておかなければいけないでしょう。

Bitmainとは


Bitmainは2013年に中国・北京で設立されたマイニング企業です。

まだ設立5年ほどと若い企業ですがマイニングプールやクラウドマイニングなどマイニングを軸に業務を展開しており、設立わずか4年で4000億円もの利益を挙げました。

現在は自社でのマイニングを子会社の「Antpool」と「BTC.com」で行っているのですが、2社を合わせてのハッシュレートはなんと総ハッシュレートの33%を占めています。

ほかにもBitmainは個人でマイニングをする人向けに「Antminer」という名前の、マイニングにかかせないASICというパーツの販売も行っているなど世界のマイニング市場で最も影響力を持つ企業だと言えるでしょう。

現在はBitcoinのほかにLitecoinやEthreum、BitcoinCashなどのアルトコインのマイニングも行っているほか、人工知能を使ったマイニングの最適化を行うなど、業務の発展を続けています。

Bitmainの新しい事業と懸念


Bitmainは中国の企業ですが、中国は国内でのマイニングの規制を進めているためスイスのツーク州へ支社を作りました。

ツーク州は仮想通貨やブロックチェーンに関する企業を積極的に受け入れており、「クリプトバレー」と呼ばれています。

今後はツーク州の支社でマイニングを進めていくことになるでしょう。

また2018年11月30日、Bitmainは投資家向けの指標として、時価総額が最も大きい17の仮想通貨を掲載したインデックス「Bitmain Index」と中でも時価総額上位10の仮想通貨のスポット価格を掲載した「Bitmain Big10 Index(BLC10)」を公開しました。

これらのインデックスはBinanceやBitfinex、Huobi、Geminiなど世界の大手取引所から通貨の参考価格を導入しており、投資家へ新たな仮想通貨の水準を提供するものとして期待されています。

Bitmainは業務の展開を進め、マイニングに留まらず、仮想通貨全般に大きな影響力を持つようになっています。

香港にある証券取引所への上場も計画しており、資金調達額は約180億ドルを目標にしているようです。

しかし仮想通貨は非中央集権を持ち味としており、ひとつの会社がマイニングなどで大きな割合を占めることが今後いい影響を与えるかは不透明です。

Bitmainが今後仮想通貨市場の中心としてどう動くのか、注目して見たほうがいいでしょう。