ダンカン・ニエデラウアー氏がADAM諮問委員会委員に

 

ニューヨーク証券取引所のCEOだったダンカン・ニエデラウアー氏

ダンカン・ニエデラウアー氏と言えば、ニューヨーク証券取引所の元CEOとして知っている方も多いのではないでしょうか。そのダンカン・ニエデラウアー氏が、アメリカで仮想通貨事業を行っている10社が設立したAssociation for Digital Asset Markets(デジタル資産市場協会/ADAM)の諮問委員会委員を務めることになりました。

・仮想通貨事業社が設立したAssociation for Digital Asset Markets
・ADAM諮問委員会委員のダンカン・ニエデラウアー氏

仮想事業社が設立したAssociation for Digital Asset Markets

「ADAMって何のこと?」と思われる方もいるでしょうが、これはアメリカで仮想事業を運営している事業社10社によって設立された自主規制団体です。現在、仮想通貨事業は世界中にわたって活発となっているところではありますが、どこの国でも法整備が間に合っていません。そのため、アメリカでは模範の仮想事業者になろうということで、有名どころの10社が仮想通貨業界の行動規範を策定するために立ち上げたのが、ADAMです。

このADAM設立の創設メンバーとなっているのは、仮想通貨投資会社であるギャラクシー・デジタルやステーブルコインPAXのパクソス社、国際金融サービスを行っているBTIG、仮想通貨流動性ソリューションを提供しているGSR等です。仮想通貨関連に興味のある方であれば一度は耳にしたことのあるような事業社ばかりではないでしょうか。有名どころの仮想通貨事業社が模範を示すことによって、業界のルールづくりを目的としているのです。

ADAM諮問委員会委員のダンカン・ニエデラウアー氏

そんなADAM諮問委員会委員として就任したのが、件のダンカン・ニエデラウアー氏です。ニューヨーク証券取引所でCEOを務めた実績があるので、取引関連のスペシャリストであるともいえます。そんなダンカン・ニエデラウアー氏は、仮想通貨事業において「どんな市場でも発展するためには一定の規制が必要である」との見解を示しています。

その見解を示す際、ニューヨーク証券取引所が200年前に設立されたときの意義にも触れ、市場を牽引しているリーダーの協力なくして、市場の発展はないとの意見を述べています。そして、デジタル市場においてもその200年前同様の努力が必要であり、規則を明確化することによって、投資家と規制当局の両方から市場を維持・発展させるための信頼を勝ち取らなければならないと述べました。