Tezosは先日、ブロックチェーンの最初のブロックである「ジェネシスブロック」が生成されたことをコミュニティに対し通知し、さらにメインネットの最終テスト版である、「Betanet」のリリースを発表しました。
今までもアルファネットが稼働していましたが、Betanetはメインネットへ移行する最終段階です。
TezosはBetanetの特徴をいくつか上げ、さらにフィッシングについては各自でも十分に気をつけて欲しいという注意喚起を行いました。
Betanetの特徴としては、メインネットへの移行のための最終段階ではあるが、メインネットと全く同じ機能ではないという点があります。
最終テスト段階であるため、Tezosの特徴であるソフトフォークだけでなく緊急のハードフォークによる修繕やBetanetの中断も考えられます。
また、フィッシング面ではTezosが今もっとも注目を浴びている仮想通貨であるが上に、悪い面でも影響を受ける可能性が大きいと考えています。
もちろんTezos側も最大限の注意はしますが、ユーザーも今まで以上にフィッシングに対して注意をして欲しいとのことです。
Betanetにかける期待
Betanetを稼働させる前にコミュニティに向けて、このネットワークについてのお知らせと銘打って下記のことが伝えられました。
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・Betanetはメインネットと全て同じ機能を持っており、実際に稼働する
・Betanetの試験期間中に取引が正常に行われることを確認し、メインネットに引き継ぐ
・しかし、Betanetは試験段階であるため、重大かつ重要な取引を行わないで欲しい
・Betanetは予期しない中断や、ハードフォークによる緊急の修繕が行われる可能性がある
・Betanetが十分に成熟したと判断した時、メインネットへ移行する
詳しくみていきましょう。
Betanetはメインネットと同様の機能があるものの、テスト版であることを強調しており、例えばBetanetではベーキングの報酬は支払われないとされています。
また現在稼働中のアルファネットと比べ、よりスムーズな取引が可能になるBetanetですが、メインネットでは決してないため、大規模な取引をせず、ユーザーも最終テストとして利用して欲しいとしています。
また、ソフトフォークが特徴のTezosですが、Betanetでは緊急時などはハードフォークを使用する可能性もあり、Betanetでの検証が十分に行われたと判断したときにメインネットへ移行すると発表されています。
しかし、Tezosはソフトフォークを採用しており、システムを分岐させることなくプロトコルの修正ができるようになっています。
Tezosのフィッシングへの注意喚起
Betanetが稼働するにあたり、今までより多くの人がTezosに関心を持つだろうと予想できます。
その中にはメインネットではないことを十分に理解しリスクを認識した上で取引をする人もいれば、そうでもない人もいると考えられます。
今回Tezosはコミュニティに対し、Betanetにアクセスする前にはできる限りの危機管理をするように注意喚起をしました。
特にフィッシングに注意して欲しいとしており、二段階認証を利用するほか、重要な情報を送信する前に正しいサイトであるのか再確認をするよう周知しています。
当然ですが、Betanetにおいてもプライベートな情報を入手したユーザーなら誰でも、その情報者のTezosを管理することができます。
仮想通貨においては、取引所の警告文や、仮想通貨に関するアンケートを装いメールを送り、情報確認や謝礼の支払いに必要と言って情報を盗み取ろうとします。
最後に
Tezosは今一番注目株と言われる仮想通貨です。
ICOによる資金集めのほか、ソフトフォークにも関心が集まっていますし、ローンチの段階でこれほどまでに発展している仮想通貨は類を見ないからです。
注目を浴びる分、危険度は増し、詳細な情報を持たないユーザーも生まれることを予想しており、今回のような親切すぎるとも言える注意喚起につながりました。
今後Betanetが稼働されるにあたり、トラブルを少しでも減らし、早くメインネットへ移行したいというTezos運営の思惑が感じられます。