中国の科学技術省の一部であるCCID(中国情報産業省電子情報産業発展研究院)が、NulsとTezosの2つのプロジェクトを、ブロックチェーン技術評価ランキング(GPBTAI)に追加すると発表しました。
政府機関が運営する唯一の公式暗号インデックスであるGPBTAIは現在、世界各地から33の公開ブロックチェーンプロジェクトから成り立っています。
- ランキングに含まれた理由
- Nulsの特徴
- Tezosについて
- Nulsの価値推移と取扱取引所について
ランキングに含められた理由
NulsとTezosの2つのプロジェクトがランキングに含められた理由は一体何なのでしょうか?
CCIDブロックチェーン研究機関のGPBTAIディレクターであるSongtao Pu博士によると、これら2つのプロジェクトをランキングに含めたのは、「近年のネットワークの拡大」と、「両プロジェクトが継続的に改善していること」が理由だそうです。
2つのプロジェクトが将来有望で、開発努力を続けていると述べられています。
Nulsの特徴
Nulsは、さまざまなタイプのブロックチェーンを、Nulsのメインブロックチェーンに加えることを可能にします。
将来のことを考えてNulsは、誰でも容易に開発できるブロックを目指しています。
Etherium、EOS、その他の分散アプリケーション(DApp)プラットフォームのように、Nulsは今後のリリースでスマートコントラクトとDAppsもサポートします。
今後、ブロックチェーン技術が普及していくに当たって、スマートコントラクトの機能は非常に便利なのですが、開発に馴染みのない言語を使用していては普及が困難になります。
しかし、このNulsの開発プラットフォームであれば、専門言語も不要で、モジュールを組み合わせることでブロックチェーン技術を導入できるため、ブロックチェーンの普及に大きな役割を担う可能性を持っています。
またNulsはProof of Credit(信用の証明)と言う独自のアルゴリズムを採用しています。
このPoCは、クレジットスコアというものによって報酬を手にすることができる仕組みになっています。
このクレジットスコアは今までそのノードでどれほどのブロックが生成したのかというポイントと正しいブロックの生成がなされなかった時のマイナスポイントによって算出されます。
この方法を取ることによって、ブロックを生成するのに適したノードを見つけることができることになります。
Tezosについて
昨年最も成功し目に見えるイニシャルコインオファリング(ICO)の1つであるTezosは、いくつかあった初期段階の問題を克服し、独自の検証メカニズムでスマートコントラクトをサポートする堅実なDAppインフラを構築しています。
NulsではPoCという仕組みがありましたが、Tezosでは、PoSという仕組みとなっています。
PoSとは、通貨の保有量に応じて承認作業の報酬を得ることができる仕組みです。ビットコインに比べてマイニングにかかるコストを削減できるメリットがありますが、通貨の流動性が低下するというデメリットもあります。
Nulsの価値推移と取扱取引所について
現在、Nulsの価格は1Nulsあたり7,246USDとなっています。ピーク時には19,535USDありました。
また、取引所はBitForexとBitMEXが主な取引所となります。
まとめ
中国は、昨年規制当局によってICOと暗号通貨の交換禁止を制定されたにもかかわらず、ブロックチェーン技術の開発と適用には、非常に興味を示しています。
地方政府は、最先端のブロックチェーンアプリケーションを開発する企業を誘致するための多種多様なインセンティブと支援方針を提供しているのです。
そんな中国の機関のランキングにNulsとTezosが加わりました。今後の動向に注目していきたいですね。